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子宮体部がんとは

子宮頸部がんによる死亡率が減少する一方で、最近急激に増えているのが子宮体部がんです。これは、赤ちゃんを育てる子宮の内側をおおう内膜に発生するがんです。以前は、子宮がんの85%以上は子宮頸部がんと言われていましたが、最近では体部がんの比率がじわじわと増加しています。

これは、食生活の欧米化、とくに脂肪の摂取量の増加が関係しているのではないかとされています。地方自治体では、30歳以上の女性を対象に子宮がん検診が実施されていますが、子宮頸部がんよりも子宮体部がんの方が発見されにくく、自覚症状が出た時には、症状は進行していたといったケースが多いのが現状です。また、子宮体部がんも若年化が問題となってきています。

発生原因

子宮体部がんは、性交渉とは関係がなく、エストロゲンといわれる女性ホルモンと関係が深いがんです。妊娠経験のない人や無排卵などの排卵障害のあった人、また肥満や糖尿病、高血圧の人もホルモンバランスが崩れて子宮体部がんになりやすい傾向があると指摘されています。

食生活の欧米化や肥満が体がん増加に関係していると言われるのも、ひとつにはエストロゲンという女性ホルモンが、脂肪に溶けて存在しているためです。また、閉経後は、卵巣からのエストロゲンの分泌は停止しますが、卵巣や副腎から分泌されるアンドロゲンといわれる男性ホルモンは、脂肪細胞でエストロゲンに変化します。これも、閉経後の子宮体部がんの発生に関係しているのかもしれません。

自覚症状や特徴

子宮体部がんは、頸部がんに比べて自覚症状が現れにくいため、診断が遅れる傾向があります。そのためにも定期的検診が必要なのですが、Ⅰ期までに治療できれば、比較的治りやすいといわれているがんの部類に入ります。

0期段階では100%近い人が完治していますし、Ⅰ期でも90%前後の人が完治しています。ただし、発見が遅い傾向があるため、死亡率が高いがんでもあります。不正出血の多い人、何かしらの婦人科検診にて子宮が大きいといわれたことがある人などは、子宮体部がんの検査をおすすめします。また、閉経後に不正出血があった人、黄色いおりものが気になる人、40歳以降の女性も定期的に健診を受けると良いでしょう。

年齢層

子宮体部がんの罹患率は、年齢別に見てみると、40~50歳代で増え始め、60歳代でピークを迎えますが、年齢層を問わず、増加傾向にあります。とくに閉経後の女性に多くみられますが、発見自体が遅くなることが多く、完全治癒率は比較的低いタイプのがんです。

これは、地方自治体でそれぞれ行われている子宮がんの定期健診での発見率が50%を割る確率でしか発見できていないためといわれています。

しかし、早期発見できた場合には、完全治癒率も5年生存率も決して低くありません。主な症状としては、閉経周辺時期においての不正出血が挙げられます。少しでも心当たりのある人は、しっかりとした検査を受診することをおすすめします。

子宮体部がんになりやすいタイプ

子宮体部がんは、頸部がんとは違い、性経験などとは全く関係ありません。むしろ、月経不順が多い、妊娠・出産経験の少ない人、流産の経験がある人などが発症しやすいがんといわれています。そして、肥満もリスクファクターの1つです。

これは、子宮体がんの原因をつくるエストロゲンというホルモンは、脂肪組織からも分泌されるからです。つまり、肥満だと脂肪が多くなり、するとエストロゲンも多く分泌されます。

そして、それは子宮体部がんの発症にもつながるわけです。また、更年期障害の治療として、もしくは乳がんを発症したことがある人は、ホルモン療法に使用するホルモンの関係で、子宮体部がんにもかかりやすいといわれています。

再発について

再発とは、治療した後でがんが再び発生することを意味します。再発には、治療が行われた子宮、及びそれに続く腟や骨盤内の組織に発生する局所再発と、肺や肝臓に転移する遠隔転移再発があり、子宮体部がんの局所再発と遠隔転移の発生する割合はほぼ同じです。

局所再発には主として放射線療法が行われますが、孤立性の遠隔転移、特に肺転移には外科療法が行われることもあります。多臓器におよぶ再発や多くの転移のある場合には、ホルモン療法や化学療法が行われています。

しかし、標準治療はなく、再発部位や再発様式に合わせて一人一人に適切な方法を検討して治療を行います。孤立性の肺転移あるいは腟壁再発を除けば、予後は極めて不良といわれています。

生存率

治療の後で5年間生存している方の割合を5年生存率といい、治療成績としてあらわします。生存率は、通常、がんの進行度や治療内容別に算出しますが、データ上での患者の年齢や、糖尿病などのがん以外の病気を含む合併症の有無などの影響も受けます。

子宮体部がんの場合、0期のうちに治療してしまえばほぼ100%の生存率で、再発の可能性もないといわれています。Ⅰ期では85~95%、Ⅱ期では85~90%、Ⅲ期では55~70%、Ⅳ期に入ると約20%となります。

子宮頸部がんと比べると、発見時段階での進行が進んでいるケースが多いので、頸部がんよりは生存率が低くなりますが、その他のがんと比べると、比較的良い数字となっています。

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