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水虫の正体は白癬菌
もう常識でしょうけど、水虫の原因は「虫」ではありません。白癬菌(はくせんきん)という名のカビが原因です。「菌」というと細菌、黴菌(ばいきん)を連想する人もいるでしょうが、一方ではキノコの類もやっぱり菌です。細菌などと区別するために真菌といわれたりもしています。
もちろん白癬菌は食べられませんが。ま、ようするに水虫は人体に寄生するカビです。一般的にカビは湿気があって暖かいところで元気になってはびこります。白癬菌も同じで、人間の体の湿気があって暖かい場所で繁殖します。
ただ、幸いなことにこの白癬菌、口の中や膣など体内には住みつかないのが救いですね。そういう部位を好むのはまた別の種類のカビ(たとえばカンジダ菌)で、少なくとも白癬菌は無実です。意外かもしれませんが、白癬菌は比較的おとなしく無害な部類の真菌なのです。
足の水虫、4タイプ
ふつう、水虫初心者(?)がかかるのは足の指の間です。痒いなと思っていると指の股が赤くなり、ふやけて白くなり、ジュクジュクしてくる。赤い肉が見えるようになると痛みも伴います。これが「趾間型」の水虫。少し上級者になると足の土踏まずなど比較的やわらかい部分に小さな水泡ができます。
かなり痒いです。一カ所ではなく、あちこちに出没することも多いですね。治ったように見えてもまた同じ箇所に水泡ができたりします。これが「小水疱型」。大ベテランになるとカカトなど角質の厚い部位に移動します。
あまり痒くはないので放置しがちですが、皮膚が厚く白くカサカサになり、ひび割れしたりボロボロこぼれたりします。これが「角化型」。「角質増殖型」とも言います。そして最後が「爪水虫」。爪そのものはなかなか感染しにくい代わり、いったん感染すると非常にやっかいです。爪が変色したり、シワが寄ったり、ボロボロになったり。たいては親指から感染することが多いようです。
爪水虫は要注意です
趾間型、小水疱型は市販の薬を正しく使えば治ります。角化型は菌が深く食い込んで住み着いているので手間がかかりますが、それでも辛抱強く薬を塗り続ければ治ります。ただし、爪水虫だけは市販薬では無理です。
そもそも爪というのはカチンカチンの角質。硬質ケラチンといううタンパク質の積み重なった石垣のようなものです。だからここに侵入するのは非常に難しい。その代わり、いったん侵入してしまうと、まるでお城のように外敵から守られます。
というわけで、いくら薬を塗っても肝心の水虫菌まで浸透しない。そう簡単には治らないというわけです。
爪水虫は塗り薬ではなく、内服薬で治療します。外から攻めてもダメなら内側からということ。ただし副作用の心配があるので医院でしか処置してもらえません。医師の指示に従って、真面目に服用し続けてください。真面目に通院していれば、きっと治ります。
水虫の検査はとても簡単
水虫かもしれないけど、わざわざ皮膚科へ行くのはおっくうだなぁと感じるかもしれません。しかし実際に皮膚科に行くと、診断はうそみたいに簡単です。どれどれ、と足の裏の皮膚のカケラ(ちょっと剥離しかかったような部分)をピンセットでつまみ取るだけです。たったそれだけ。
その皮膚のカケラをスライドガラスに乗せてカセイカリで溶かし、顕微鏡で見る。おー、水虫ですねと宣告(?)が下るまで10分か15分もあれば十分でしょう。薬は処方してもらえば安くすみます。処方薬は市販薬にくらべて効能が強いことが多いので、効き目もあります。
いいことだらけ。一般に市販薬は水虫だけでなく、たとえば仮にカンジダであっても多少は効くようにとか、いろいろ広く薄く配慮がなされているので、それなりにメリットもあります。でも水虫である!と明確な診断が下ったのなら、水虫一本槍で攻めるほうが効果的でしょうね。
水虫の潜伏期間
菌が住みついてから発症するまでの時間を「潜伏期間」といいます。病気によっては数日という激しいものもあるし、何年も潜伏しているような気の長いものもあります。人間の周囲の環境は、いわば菌だらけ。周囲だけでなく体内もそうです。しかし何かの菌が入り込んでも、すぐ病気になるわけではありません。人体の抵抗力が強くて押さえつけいれば病気にはならず、何かの条件で抵抗力が小さくなると発病してしまう。
水虫の潜伏期間はまだ解明されていないようです。基本的に水虫菌それ自体は甚大な害をなす菌ではないので、たぶん潜伏期間もかなり長いのではと見られているようですが。また同じような状態であっても水虫にすぐなってしまう人もいるし、なかなか発症しない人もいる。水虫はまだまだ謎の多い病気なんですね。
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