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応急措置(ファーストエイド)

狭心症の発作が起きたときの、応急処置は何より安静にし、動かないことです。ニトログリセリンやニトロールなどの、狭心症用の錠剤を携帯している場合は、速やかにこれらの薬剤を摂取します。同時に水分補給を行い安静にしますが、症状が改善されない場合は、速やかに病院へ搬送するように手配します。

重篤な狭心症の場合は、一人ではどうにもなりませんから、狭心症と診断された人は、日頃から周囲のものにその旨を伝えておく必要があり、激しい発作の起きた場合の連絡先の病院などをメモしておく必要があります。実際狭心症の発作が起きて心筋梗塞に発展した場合は、一刻を争う自体ですから、なるだけ早く医療機関の治療を受けるしかありません。その点で言えば、狭心症で応急処置として出来る事は、安静にして医療機関に連絡する以外ないとも言えます。

狭心症の救急医療

狭心症の患者に行なわれる医療機関での緊急医療は、胸の激しい痛みが15分以上続く場合は、速やかに医療機関に搬送するという事になっています。この場合狭心症から心筋梗塞に進展している場合が考えられます。

狭心症の場合、発症から6時間までがゴールデンタイムといわれ、この間に適切な救急医療が行なわれるか否かで、患者の生死が決まるとされています。血栓溶解剤を静脈に注射して詰まった血栓を溶かすとか、経皮的冠動脈再建術といって血管にカテーテルと言われる細い管を入れて、詰まった箇所を風船をふくらませて開く施術が行なわれます。

一旦心筋梗塞などになった場合、小康状態になったとしても、数時間のうちに再発するか血栓症が生じる場合がありますから、血管のバイパス手術などの緊急手術が行なわれる場合も有ります。

狭心症の冠動脈バイパス手術

狭心症で外科手術として一般的なのは、冠動脈バイパス手術です。文字通り閉塞した冠動脈を避けて、バイパスを通し血流を確保するものです。人工心肺装置を使用の有無で、冠動脈バイパス手術は区別されますが、人工心肺装置を使った場合、ポンプ式と呼ばれますが、施術中は心配停止状態になり、外部の人工心肺装置で血液を循環させます。

ポンプ式の冠動脈バイパス手術の場合、脳梗塞などの弊害や血栓症の危険性が付き纏います。
その点でオフポンプ式は、心肺停止を行わないため、ポンプ式の弊害はないのですが、高度な技術を必要とされ、心臓弁などの障害を併発している狭心症には、同時に治療する事が困難な場合があり、今後の手術方法の開発が望まれています。

狭心症のカテーテル手術

狭心症の原因のひとつである動脈硬化は、コレステロールなどが血管壁に付着して、血流を妨げるものですが、カテーテルと言われる細い管を血管に挿入し、カテーテルの先端に付けた風船を膨らませる事により、血管壁に付着したコレステロールを削ぎ落とし血管を拡張する手術法で、経皮的冠動脈形成術(PTCA)と呼ばれ呼ばれています。

更にステンと呼ばれる、網目状の補強材を閉塞した血管部分に留置して拡張状態を維持するする場合もあります。

その他にカテーテルを使った手術で、ローターブレーターと言う器具をカテーテルの先端に取り付けて、血管の狭窄に溜まったコレステロールや石灰化した老廃物を削り落としたり、方向性アテレクトミーと呼ばれるカッターなどを使った血管拡張方法が開発されています。

これらの手術方法は包括的にインターベンションと呼ばれていますが、ナノテクノロギーなどの応用で、様々な手術法が開発されつつあります。

内科的治療

日本での狭心症治療の主流は、外科治療とカテーテルなどを使った浸襲治療ですが、アメリカなどでは内科的な狭心症の治療が見直されつつあります。

狭心症の場合は虚血と言う、言わば心臓の酸素欠乏が原因となる場合がほとんどで、緊急性を伴う発作には、ニトログリセリンやニトロールと言った血管拡張剤が使用されますが、狭心症が軽度で安定している場合は、カルシウム拮抗薬や抗不整脈薬などが、狭心症の原因によって適宜処方されます。

内科治療で使用される薬剤の適用手順などは、外科治療や侵襲治療などに比べて、各病院において共通した指針は、今だ確立されていません。

その意味では内科治療についての早急な治療の指針の確立が求められています。

衝撃波利用した狭心症の治療

最新の狭心症治療では、再生医療が根本治療として注目されていますが、虚血性心疾患に対する体外衝撃波治療は、今までにない狭心症の再生医療といえるもので、九州大学医学部で開発されたものです。

現在侵襲治療と言われるカテーテル治療や外科的なバイパス手術が狭心症の治療の主流ですが、患者に対する負担が大きく、高齢者や糖尿病患者などのように、血管自体が老化したり脆くなっている場合には、適用が難しい状況にあります。

体外衝撃は治療は、心臓専用の衝撃波治療装置を使って、虚血部分に衝撃波を当てる事によって、心臓自体が虚血部分の組織再生を行うもので、まだ臨床実験の段階ですが、治験者すべてに改善傾向が見られ、出血や不整脈などの副作用も、全く見られないとのことです。

狭心症の再生医療

狭心症の治療も外科手術やカテーテル手術などによって、かなりの狭心症患者を救う事が出来るようになりましたが、高齢者や慢性虚血症の糖尿病患者などには、心臓の心筋に分布する血管自体が脆くなっているため、従来の治療が出来ない場合があります。

そこで患者の負担を最小限に抑えた再生医療が注目されています。

再生医療では、自己の幹細胞を使った再生医療が一般的です。

骨髄にある幹細胞を採取し、虚血症や動脈硬化になっている血管部分に、幹細胞を移植し、新しい血管を再生するものです。

治療を受けられる医療機関は限定されますが、自己骨髄を使用するため、細胞組織の拒絶反応はなく、広範囲の狭心症や心筋梗塞などに適用できるとの事です。

狭心症と漢方

漢方では狭心症を胸痺や心痛と言う症状のカテゴリーに含めていて、その治療法は血流の改善を目指すもので、最新医学の見地からも正しい認識と言えるでしょう。

もともと狭心症は、中性脂肪やコレステロールなど原因による動脈硬化や高脂血症で、血管の狭窄や閉塞による心細胞の壊疽などを引き起こす虚血症のひとつですが、漢方では悪い血液が停滞する淤血とそのために起こる毒素を痰濁といいますが、これらによって狭心症の問題が起こるとされます。

淤血には丹参、紅花、降香、田七粉などが用いられ、痰濁には人参、半夏、竹茹、枳実などの薬剤が用いられます。

漢方による治療は、初期の狭心症や、術後の循環器の改善に効果がありますが、重篤な狭心症発作には向きません。

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