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労作性狭心症
労作性狭心症は、ゴルフや階段の上り下りなど、急に運動をした場合に起こる狭心症で、暖かい室内から、寒い屋外に出た場合などにもおきます。初期の労作性狭心症は、定期的に起こる場合を、安定性労作性狭心症と呼び、症状が悪化し、発症頻度が多くなったり、不定期になったりする狭心症を不安定性狭心症と呼び、更に症状が悪化すると増悪型労作性狭心症と呼び、区別しています。
労作性狭心症の場合、発作は短時間で、長くとも15分ほどで収まり、痛みも徐々に治まります。ただ運動時や喫煙時、あるいは興奮した時やストレスを感じたときに、胸の痛みを感じたら、労作性狭心症の可能性が高いと考えられますから、速やかに検査を受けられることをお勧めします。
安定狭心症
安定性狭心症は、労作性狭心症の一形態ですが、狭心症の発作が定期的で、軽度である事が特徴です。狭心症と言えば、胸の激しい痛みや、意識障害が上げられますが、安定性狭心症の場合、決まった時間や同じ動作を行なう度に起こり、数秒で発作が止み、何事もなかったように回復してしまいます。
このような発作のため、安易に思いがちですが、狭心症の原因である動脈硬化の症状はその発現する部位や、進行具合によって、個人差が多く、安定性狭心症だからと言って安心することは出来ません。
確実に狭心症の症状としては進行しており、体のなかに爆弾を抱えているようなもので、不安定性狭心症や増悪性狭心症へと発展するか、突然症状が急変する場合もあり、予断を許しません。
不安定狭心症
動脈硬化などにより心臓への血流が不足して起こる労作性狭心症の一種で、胸やその周辺の痛みが不定期もしくは突発的に起こり、胸部の鈍痛のレベルもその度ごとに変わり規則性が無い事から不安定性狭心症と呼ばれます。
専門医でも心筋梗塞の前触れと見る意見もあり、安定性狭心症より症状が進行したものと考えられています。本来初期の動脈硬化は、自覚症状が無く徐々に心筋を覆っている冠動脈にコレステロールが蓄積されて粥腫と呼ばれるコレステロールの塊が出来て、症状を悪化させます。
このような重篤の動脈硬化症になると、何時障害が起こってもおかしくない状態と言えますから、ちょっとした動脈への負担が引き金となって、狭心症が発症します。
増悪性狭心症
増悪性狭心症は、労作性狭心症の最終段階ともいえる狭心症を言いますが、狭心症の発作が起こる度に症状が悪化するもので、心筋梗塞の一歩手前の状態と言えます。
症状が小康状態で、落ち着いている場合でも、いつ何時急変するとも限りませんから、専門医でも入院の必要性に逡巡する事はありません。
診察にあったっては、自覚症状の推移を詳しく申し述べる必要があるとともに、血栓症の危険性もありますから、精密検査および入院は必須になります。
逆にそこまでの症状があったにもかかわらず、心筋梗塞に進行しなかったことは幸運と言えますが、虚血症や血栓、動脈瘤などの合併症などの発症も危惧されるため、入院したとしても安心して入られません。
安静時狭心症
寝ている時や座っている時など、安静時に起こる狭心症を、労作性狭心症に対して安静時狭心症と言います。
特に夜中から朝方にかけて発症する事が多く、原因は心臓を動かしている心筋と言われる筋肉に通っている冠動脈が、何らかの原因で痙攣を起こして細くなり閉塞を起こす事などが考えられます。
症状は数分で自然に回復する場合が大半ですが、睡眠中に起こるため、往々にして発見が遅れる事が多く、自覚症状の無いまま、朝になって死亡して発見される場合がある、厄介な狭心症です。
発見には家族のものや周りのものが注意していなければ発見され難く、症状が寝てる間に進行して心筋梗塞や不整脈などに進展し、俗にポックリ病と言われる突然死にいたる場合もあります。
冠攣縮性狭心症
心臓の筋肉である心筋に分布する冠動脈に痙攣や収縮を起こして起きる狭心症のことを冠痙攣性狭心症と言います。
冠攣縮性狭心症は、日本人に多く、欧米人と比較して4~5割も多いとされています。
動脈硬化の進行と直接的な関連は認められず、睡眠時や安静時にも起こります。
冠攣縮性狭心症のハッキリした原因はいまだ分かってはいませんが、安静時狭心症の一種として見なされています。
最近の研究では、冠動脈硬化性の進行に伴って、冠動脈の内膜が剥離しているような状態になると、神経作動物質のアセチルコリンが本来の動脈拡張機能とは逆の働きをすることで、冠動脈の痙攣収縮が起こる場合があるとわかってきました。
冠攣縮狭心症は、小康状態にあっても、自覚症状として、立ちくらみや耳鳴りがする場合があり、このような場合は医師に相談される事をお勧めします。
器質型狭心症
心臓を形成している心筋の冠動脈が細くなる狭窄と言われる状態になって、主に発症する狭心症です。
器質型狭心症の原因である冠動脈の狭窄は、糖尿病、高血圧、高コレステロール血症など成人病との関連があるとの研究も紹介されていますが、老化と言う説もありますが、そのメカニズムについては、いまだはっきりしておらず、今後の研究が待たれます。
血管の狭窄は、基本的には、冠動脈の狭窄により、運動などの労作をした場合に、心筋に十分な栄養素や酸素が運ばれないために起こる狭心症ですが、一旦冠動脈に狭窄状態が現れた場合は、外科的な手術以外に改善される方法は無いと言えます。
また器質型狭心症の診断も、精密検査で診断されない限り、労作性狭心症として括られてしまいます。
異型狭心症
異型性狭心症は冠攣縮性狭心症と同じような症状を表しますが、その原因はいまだハッキリしていませんが、動脈硬化などの状態になっていなくとも、突発的に発症してしまう稀な症例と言えます。
冠攣縮性狭心症などは、心臓を動かす筋肉である心筋に栄養や酸素を送り込んでいる冠動脈が動脈硬化になるために起こるとされていますが、異型狭心症の場合、そのような兆候が一切なく、突然に狭心症の発作が襲ってきます。
その特徴は労作性の狭心症とは異なり、運動や室内外の温度差などによって発症するのではなく、何の前触れも無く、安静時や就寝前とかに発症する場合が多く、特に若い女性に多いとされています。
異型狭心症の原因として考えられることは、中性脂肪やコレステロールなどに関係なく、ダイエットなどによる血管の障害現象か、極度のストレスに引き起こされるのでないかとする専門医もいます。
神経性狭心症
血管は緊張やストレスなどに影響されて、収縮する事があります。
そのような場合に、血管に中性脂肪やコレステロールの血中濃度が低くても、狭心症の症状を呈する場合があります。
これを神経性狭心症と呼びますが、心身症とも言えるもので、ストレスや過度の緊張によって自律神経失調、交感神経の障害が発生します。
アドレナリンの分泌により血圧上昇や、免疫低下も起こり、胸部の激しい鈍痛を伴う狭心症が引き起こされます。
更に潜在的に中性脂肪やコレステロールの血中の濃度が高い場合や、動脈硬化の状態であれば、神経性狭心症は合併症となって、心筋梗塞などの重篤な疾病に発展します。
成人病や生活習慣病を患っていなければ、指し当たって症状が悪化する事はありませんが、頻度が増す場合は、心筋の冠動脈にダメージを与え、狭心症の因子を形成する恐れがあります。
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