アフタは、口腔粘膜における境界明瞭な類円形の小さな潰瘍で、表面を白色ないし 黄色の偽膜で覆われ、周囲に発赤を認める病変です。有痛性で、その多くは瘢痕を残 さずに治癒します。
アフタを生じる疾患には、表1のようにさまざまものがあります。 アフタが多発し、その周囲に粘膜炎を伴っているものをアフタ性口内炎と呼びます。 この呼吸は、アフタを生じるさまざまな疾患の症状名として使われますが、アフタが 数個みられる程度で、粘膜炎も伴わない再発生アフタなどには、アフタ性口内炎とは 呼びにくいものがあります。
また、口腔ケアを行ううえでは、ウイルスに起因するア フタ性口内炎とそれ以外の非ウイルス感染性のアフタとでは、口腔ケアの重点や方法 論に若干異なるころがあるため、本稿では両者を分けて記載します。
ウイルス感染によって生じることが確定されているアフタ性口内炎には、いずれの ウイルスの場合も初感染は、発熱・食欲不振などの全身症状をもって始まります。
そ れと前後して口腔粘膜に多数の小水疱が形成され、すぐに破れてアフタとなり、周囲 の粘膜が発赤して、アフタ性口内炎となります。アフタが密集した部位では、癒合し て大きな不定形の潰瘍を形成します。
有痛性のため、食物摂取に困難をきたすことが あります。通常1習慣から3習慣で治癒しますが、まれに髄膜炎などを併発する重篤な 例もあります。再感染あるいは回帰発症の場合には、全身症状を欠くか、あっても軽 いことが多く、アフタは初感染と同様に水疱が破れた後に認められます。