円錐角膜について
-Mokuji-
円錐角膜とは?
円錐角膜は、角膜の中央が薄くなりかつ前方へ円錐状に突出してくるという進行性の病気です。角膜が変形してしまい円錐状に突出した角膜を通して物を見るため、見え方に歪みが生じ視力が低下してしまいます。
多くの場合、思春期の10代後半から20代前半に発症し、徐々に進行して30歳頃には進行が止まると言われていますが、個人差によって20〜30歳で発見されたり、40代以降になってから急に進行することもあります。
円錐角膜は、たいていの場合が両眼性の大変珍しい病気で、初期の段階では診断がつきにくく、乱視と判断されることもあります。また、角膜は透明ですがデスメ膜が断裂して混濁することがあり、ついには孔があいてしまうこともあります。
円錐角膜の症状
円錐角膜の初期症状は、視力の低下や物が歪んで見えるというものです。多くは10代から20代で発症します。
初期の段階では診断がつきにくく、乱視と判断されることもあります。初期にはまぶしさや光に敏感になる程度ですが、進行してくると角膜の突出が強くなり、角膜に濁りが生じて強く歪んで見えるようになります。
また、角膜の内側にある弾性繊維の膜に小さい裂け目が生じると、角膜が腫れてしまい突然視力が低下することがあります。この腫れは数週間から数カ月続くこともあり、裂け目はいずれ修復されますが瘢痕組織が残ります。
ほとんどのケースが両眼の進行性ですが、それぞれの目の進行度合いは違うことがあります。
円錐角膜の原因
残念ながら現在は、円錐角膜のはっきりとした原因は分かっていません。ただ、一般的には遺伝性疾患という認識は低いといわれています。
発症例としては、男性は女性の3倍ともいわれており、男性は約6500人に1人、女性では約17500人に1人と男性の方が発症率が高くなっています。
円錐角膜の10%近くの人はアトピー性皮膚炎を伴っています。これはアトピーの人は眼をこするくせがあるため、眼をこすることにより外的圧力が眼球にかかり角膜は突出しやすくなり、さらに網膜剥離を引き起こす原因とも考えられていますが、アトピーや目をこすることがない人でも円錐角膜を発症するケースもあります。
円錐角膜の治療法
現在、円錐角膜を治す治療というものはなく、薬物治療としては点眼薬がありますが、進行を抑える効果などはなく炎症を抑えたり、角膜を保護するといった効果であり、積極的なものではありません。
初期段階だと眼鏡、中等度まではハードコンタクトレンズで視力の矯正ができますが、それ以上進行すると、コンタクトレンズに違和感を感じます。
他にも角膜を熱凝固するといった治療法がありますが、この熱凝固術を実施している機関が少なく、一般的ではありません。
進行が高度になると、コンタクトレンズでは対応できなくなるため角膜移植などの外科的手術が必要になります。最近では、外科的治療の種類もいくつか選べるようになりました。
アレルギーとの関係性
現在円錐角膜のはっきりとした原因が判明されていないため、研究がすすめられていますが、気管支喘息・アレルギー・じんましんなどと同様に、アトピー症候群との関係性が高いと考えられています。
円錐角膜を発症した人のなかで、このいずれかの病気を併発している、もしくはすべての病気を併発しているということは、珍しくありません。
アレルギーやアトピー症候群の人は、目をこする癖があるため、目をこすることで外的圧力がかかり、円錐角膜の進行を促進してしまうのではないかと考えられているのです。
目をしきりにこする行為は、網膜はく離を引き起こす原因ともなりうるので、このような行動は出来るだけ避けた方が良いといわれています。
円錐角膜の検査
眼科的検査としては、手動式の角膜曲率計で角膜の局所的な曲率を測定することによって、円錐角膜の可能性が示唆されます。
円錐角膜の疑いがある時には、細隙灯顕微鏡による角膜の検査が行われ、円錐角膜を発症しているとフライシャー輪と呼ばれる沈着物や、フォクト線条と呼ばれる細かな線がみられます。
また、角膜トポグラフィーを使用した検査では、角膜に光を照射し、角膜の形状を解析します。この角膜形状解析法は、細かいゆがみや傷も把握できるため、曲率が特徴的に増加している時には円錐角膜と診断されます。
また、光の輪を角膜に映し、角膜表面の形態を見るケラトスコープを用いた検査などもあります。
視覚障害者福祉サービスとは
視覚障害者福祉サービスとは、医師に視覚に障害があるという診断を受け、身体障害者手帳の交付を受けた人が受けられるサービスです。
具体的に、障害者手帳を持つ人が受けられるサービスの主なものは、更正医療給付、生活福祉資金の貸付、補装具の交付・修理、所得税・住民税の所得控除、福祉乗車証、JR・私鉄運賃割引、タクシー運賃割引、フェリーの割引、民間バスの割引、NHK受信料の減免、NTT電話番号の無料案内、公営施設の利用などですが、居住している地域によってはサービスの内容が異なることもあります。
また、更生医療給付の中には角膜移植などの角膜手術に対する給付も行われています。
