椎間板ヘルニアの手術は一般的には行われません。椎間板ヘルニアの多くは数ヶ月で縮小するか消失するのがほとんどだからです。 しかし、椎間板ヘルニアの症状に排尿障害や下肢の麻痺といった運動障害、知覚障害があったりして緊急を要する場合、手術をして椎間板ヘルニアの治療を行います。
また、保存療法をしても改善の見込みが見られない場合も医師によって手術が勧められる場合もあります。 椎間板ヘルニアの手術にはレーザー治療やLOVE法、MED法といった様々な方法がありますが、椎間板ヘルニアの状態や大きさ、症状によって医師が判断して手術法を決定することになります。手術を受ける時は、どのような手術なのか、きちんと把握して受けるようにしましょう。
椎間板ヘルニアのレーザー治療は経皮的髄核減圧術(PLDD)といい、高出力レーザーを利用する治療方法です。 レーザー治療は、保存療法と切開して椎間板ヘルニアを取り除く手術の中間的な治療法で、日本ではまだ歴史が浅く1992年から行われています。 椎間板ヘルニアになると、椎間板の内圧が上昇します。
そのためにヘルニアが神経を圧迫して痛みが起こります。 レーザー治療は、レーザーで椎間板の髄核を照射して減少させ、それによって椎間板の内圧を下げ、ヘルニアを引っ込めて神経への圧迫を無くすというのが仕組みです。
レーザー治療は、10分程度で終わる簡単な治療法ですが、健康保険が適用されませんので高額な医療費が必要になります。また、全ての椎間板ヘルニアに有効な訳ではありませんので、レーザー治療を希望するのであれば医師によく相談してみましょう。
LOVE法は、椎間板ヘルニアの手術では一番オーソドックスな方法で、メスを使用する療法です。 LOVE法は背中から5cmほど切開して、腰椎の一部を削り、そして神経を圧迫している髄核を取り出す手術で、全身麻酔がかけられます。 LOVE法の手術は30分〜1時間ほどの時間が必要です。
また、LOVE法の手術を行った後は大体1週間から3週間の入院が必要になります。 LOVE法はメスを使用し、入院期間も長引くことから、最近はあまり行わなくなっており、もっと簡単に短期間で治療できる方法を取ることが多くなってきました。しかし、椎間板ヘルニアの状態や大きさなどによって医師が判断し、LOVE法で椎間板ヘルニアの治療を行うこともあります。
MED法は椎間板ヘルニアの手術の一つで、内視鏡を使用する治療方法です。 MED法は、全身麻酔をかけた後、背中から1.5cm〜2cmほど切開し、内視鏡と外筒管を挿入して、内視鏡からの映像をモニターで見ながら髄核を摘出する手術です。
MED法の手術は1時間ほどで終了し、1週間から2週間の入院が必要になりますが、LOVE法より切開する傷口が小さいので、手術の後の痛みも少なく、傷口も小さくて済みますので、大掛かりなLOVE法よりもMED法が行われることが多くなっています。
しかし、全身麻酔をかけること、背中を切開すること、入院が必要になることはLOVE法と変わりありませんので、手術を受ける場合は、医師の説明をよく聞くようにしましょう。
PN法は、痛みが激しい椎間板ヘルニアの場合に、痛みを取り除くために行われる手術です。 PN法は、局所麻酔をかけてエックス線で透視し、背中に直径4mm程度の小さな管を差し込み、その中に銚子を入れて髄核の一部を摘出する方法です。 椎間板ヘルニアになると、椎間板の内圧が上昇します。
そのためにヘルニアが神経を圧迫して痛みが起こりますが、PN法は髄核の一部を摘出することで椎間板内の内圧を下げ、神経への圧迫を弱くし、痛みを緩和させるというのがPN法の仕組みです。 PN法の手術は30分から1時間程度で終了し、日帰り手術も可能ですが、予後を見るために1日の入院をさせる病院が多いようです。
PN法は、椎間板ヘルニアを完全に摘出するわけではありませんので、PN法を受けたからといって、椎間板ヘルニアが治るわけではありません。しかし、痛みが緩和されますのでとても楽になります。
椎間板ヘルニアになると、椎間板内の圧力が高くなり、そのために髄核が飛び出して神経を圧迫します。そのために痛みや痺れなどの症状が出るわけですが、その症状を緩和するために、椎間板内の圧力を下げて神経への圧迫を無くす手術を行います。
その手術の後で、脊椎が不安定になることがありますが、その不安定になった脊椎に骨の移植をしたり、金属器具を取り付けたりして固定する手術を脊椎固定術といいます。 脊椎固定術ではできる限り本人の骨の移植を勧めます。それは、骨が完全にくっ付くことで腰椎を確実に固定できるからです。
脊椎固定術は、最近では技術がとても進化しており、難しい手術ではなくなっています。手術時間もかなり短縮され、以前と比べて、手術を受ける人も負担も軽くなってきていると言えるでしょう。